一死走者一・二塁で浅い外野飛球を故意落球して併殺するには?

今夜は“外野飛球を故意落球して併殺をとるには……”の「だからどうなの話し」。

1976年4月17日、日本ハム対阪急4回戦(後楽園球場)、日本ハムは8回裏一死走者一・二塁で打者加藤選手が中堅に浅い飛球を打ち上げた。

この打球を阪急の福本中堅手が前進して捕球するかと見せてわざと落球し二塁に送球した。

一塁走者の千藤選手、二塁走者の小田選手はあわてた。二塁走者の小田選手は二塁ベースを触塁したまま立っていた。一塁走者の千藤選手は二塁に向かって走った。

さて、福本中堅手から送球されたボールを受取ったマルカーノ二塁手もあわてた。

実は福本中堅手がわざと落球したのは併殺を狙ったからだった。

この場合併殺を成立させるにはボールを持ったマルカーノ二塁手は、まず二塁ベースを触塁し立っている小田選手をタッチする。そして、二塁ベースを踏めば併殺が成立した。

ところがマルカーノ二塁手は最初にベースを踏み、その後に小田選手にタッチした。これでは併殺は成立しない。

前位の走者(小田選手)に二塁の占有権があるのはフォースアウトでないときだ。

この場合に打者加藤選手は走者になったので、一塁走者千藤選手、二塁走者小田選手は各ベースの占有権はなくなる。

つまり、打者(加藤選手)が走者となったために二人の走者に進塁の義務が生じ、前位の走者(小田選手)が後位の走者(千藤選手)が進むべき塁(二塁ベース)に触れている場合は、後位の走者(千藤選手)に占有権があるので、前位の走者(小田選手)にタッチすればアウトになる。

それをしてから二塁ベースを踏めば後位の走者(千藤選手)をフォースアウトできて併殺が成立したのだ。

結局、福本中堅手の頭脳プレーも前位の走者、後位の走者とフォースプレーの関係がわからない(つまりルールがわからない)マルカーノ選手のチョンボで失敗してしまったのだ。

というわけで、今夜もだからどうなの話し。