
走者がファール後に、元の塁に直帰するのはルール違反では?
今夜は“言われてみればその根拠については?”の「だからどうなの話し」。
「2010年4月20日、ヤンキース対アスレチック戦、一塁走者にヤンキースのロドリゲス。この場面でカノーが右翼線際にライナーを打った。ロドリゲスは一挙に三塁を突いた。だが、判定はファールだった。ロドリゲスは一塁に帰塁する際にマウンドの上を横切った。ブレインデン投手はプレート板を踏んだと思って激怒した。投手の聖域を侵したと激しく非難した(メジャーリーグの書かれざるルールより)」。
この文章の本来のテーマは何か?
プレート板を踏んだロドリゲスの行為は投手への侮辱だということだ。
ところがこの事件を説明してくれた方がロドリゲスの2塁を踏まずに一塁に直帰したのは「ルール違反」ではないかと質問してきた? ロドリゲスにタッチすればアウトではないかと質問してきた。
一塁に直帰しても良いはずだが……。改めてルール上の根拠はと質問されるとちょっととまどった。
野球公認規則を調べてみた。「7.02走者は……逆走しなければならないときも、5.09の各項規定にボールデッドとなってない限り、すべての塁を逆の順序で、再度触れて行かなければならない。前記のボールデッドの際は、途中を踏まないで、直接元の塁に帰ることは差し支えない」。
7.02はボールデッドなら直帰してよいとなっている。ならば、ファールはボールデッドの条件になるのか?
ボールデッドの規定5.09を見ると「次の場合にはボールデッドとなり……」の(d)ファールボールが捕球されなかった場合――各走者戻る」となっている。
ということでロドリゲスが一塁に直帰したのはルール違反でなかった。
当然と思っていることをあらためてその根拠はといわれると困ってしまうものだな……。
というわけで、今夜もだからどうなの話し。