
ランニング満塁本塁打だと審判員はどんな動きをするのだろうか その③
今夜は“ランニング満塁本塁打の審判員の動き、左中間編”の「だからどうなの話し」。
ランニング満塁本塁打の場合に各審判員はどんな動きをするのだろうか?
1999年8月20日、ダイエー対日本ハム21回戦、2回裏一死満塁でダイエー小久保裕紀選手が左中間に飛球を打った。中堅手がこの打球を捕球しようとしたが後逸した。中堅手がフェンスに転々とするボールを拾い送球する間にランニング満塁本塁打になってしまった。
これは現場をみていないから新聞によると以上のようになっている。この場合に審判員はどう動いたのだろうか?
これからは想像である。このときの審判員は球審丹波幸一、一塁前田亨、二塁小寺昌治、三塁柿木園悟。
一死満塁で打者が小久保選手なので日本ハムの内野陣は併殺守備態勢を敷いていただろう。二塁塁審は二塁ベースの内側に位置する。
左中間の飛球に対し、三塁塁審柿木園が判定に向かう。
丹波球審は三塁走者のタッグアップを確認するために三塁ベース側に向かう。その後、本塁のプレーに備えて本塁に戻る。
二塁塁審小寺は二塁走者タッグアップを確認し、三塁塁審柿木園が左中間飛球の判定に向ったために空いてしまった三塁のタッグプレーに備えて三塁に走ったはず。
一塁塁審前田は一塁走者がタッグアップをした場合と小久保選手の触塁を確認してから二塁塁審小寺が三塁に向かって空いてしまった二塁ベースのプレーに備えるために二塁に向かったはず。
それが上記の図である。
事前にランニング本塁打の審判員の動きを予習しておいて、いずれ現場で見られる本番に備えておくのは審判員ファンの約束事ではないかと思っている。
というわけで、今夜もだからどうなの話し。