マナー違犯をファインプレーという日本野球

昔の話し。

1996年6月11日、読売対横浜第10回戦、読売の攻撃3回裏、一死走者満塁、打席は仁志選手、1ボール2ストライクから盛田投手のスライダーにハーフスイングした。橘高球審は判定を上本一塁塁審に求めた。

その時に、なんと、一塁走者の斎藤投手がセーフのジェスチャーをした。

上本審判員はそれにつられたわけではないがセーフの判定。仁志選手は三振を逃れ、ボールカウントは2ボール2ストライク。その後、仁志選手は左翼安打した。

この斎藤投手のセーフのジェスチャーをファインプレーとほめるコラムを読んだ。

審判員がストライク・ボール、セーフ・アウトの判定に迷いそうな微妙な判定のときに選手やコーチが自軍に有利になるように大きな声やジェスチャーをするとその通りになるケースが多い。だから斎藤投手のジェスチャーは立派なチームプレーだし、ファインプレーだと誉めている内容だ。

こんなことを言っていたから日本の野球はいつまでたっても国際化できていなかったのだなと思った。

今年のWBCで何度一塁の緒方コーチが微妙なセーフ・アウトの判定のときにセーフのジェスチャーをしていたことか。

メジャーの審判員はコーチがすべき仕事は走者へのアドバイスと注意であって、審判員の仕事に越権することではない。要は、マナー違犯なのである。

日本の野球のコラムを読みながらこんなところに野球の国際化ができない原因があったのだと思った。

というわけで、今回もだからどうなの話し。