長嶋茂雄のスコアシート (2-1-2)CS を読むと

今日、1966年8月2日中日対読売14回戦(中日球場)のスコアシートを読んだ。

長嶋茂雄らしいプレイを発見して楽しかった。

3回表読売の攻撃、長嶋茂雄は一死満塁で右中間を抜ける二塁打を放ち二・三塁走者が生還し2打点を稼いだ。

次打者国松彰は残る走者二・三塁で一・二塁間を抜く右前ゴロ安打で三塁走者王貞治が生還し1打点を稼いだ。

二塁走者長嶋茂雄は三塁でストップ一死走者一・三塁となった。

三塁走者は長嶋茂雄、一塁走者は国松彰。

次打者森祇晶は遊撃飛球でアウトとなり二死走者一・三塁と状況が変わった。

次打者7番柳田真宏の初球がボールになったその瞬間の長嶋茂雄の該当スコアシートに (2-1-2)CS と記されたプレイが起こり3アウトチェンジとなった。

CSは CAUGHT STEALINGの略で盗塁失敗のこと。

2-1-2 はボールが 捕手→投手→捕手 に送球されたこと。

中日の伝説の背面投げ小川健太郎投手は初球ボールを投じた。

長嶋茂雄は木俣達彦捕手が投手に返球したその瞬間に本盗を仕掛けた。

小川健太郎投手は木俣達彦捕手に返球して長嶋茂雄はタッチアウトになった。

長嶋茂雄は投手・捕手の送返球間の隙を狙い本盗をするなんて (2-1-2)CS スコアをアグレッシブなプレイだと読んだ。やっぱ長嶋茂雄は見せる選手だとスコアを睨みながらうれしくなった。

このプレイを当日のスポーツ紙を見たが何も書いていない。

そこで宇佐美徹也著『ON記録の世界』でこのプレイを調べたら「一・三塁で重盗を企て、捕手が投手へ強く送球したのを二塁送球と勘違いして本塁へ突進、アウトになった……いかにも早合点の長嶋らしい」とのこと。

(2-1-2)CS をスコアを睨み想像で読むのと実際のプレイの違いがあってもいかにも長嶋茂雄らしい両プレイと思うのだが。

いかがでしょうか……。