打球音、捕球音、触塁音はジャッジの決め手になるのだ

今夜は“野球の音についての”「だからどうなの話し」。

ミットの穴が固定している。それは正確な捕球の証だ。ミットのスイートスポットで捕球するとパーンと乾いた音がする。

週刊ベースボールにカージナルスのヤディエル・モリーナ捕手のミット穴のエピソードが載っていた。穴は一箇所。人差指の付け根部分。常に同じ場所で捕球している証だ。

きっとモリーナ捕手の捕球音はいい音だろう。

捕手の捕球音がジャッジを決定する。平林岳さんの勉強会で野球の“音”がジャッジの決め手になることを学んだ。

選手は自分が発する捕球音、打撃音、触塁音が明確な音ほど正確なジャッジにつながることを知っておくことだ。

1998年5月10日、横浜対広島戦、2回裏一死一・二塁で打者谷繁選手が3ボール2ストライクからスイングした。

小林毅二球審はボールがバットに打撃した音を聞いた。次に広島瀬戸捕手の捕球音を聞いた。

ファールチップを直接捕球と判断し三振アウトにした。

ところが谷繁捕手は捕球前にワンバンドしていたと抗議した。ボールが地面に触れる音は乾いた音でないから聞きにくかったにかもしれない。球審は低めのボールは見にくいから音が判定の重要な要素になる。

このときに小林毅二球審は塁審に確認を求めた。結果はワンバンドしていたということでファールとなった。

捕球音、打撃音と塁審の目で正確なジャッジが決まった。正確なジャッジは“耳”と“目”を総動員することなのだ。

というわけで、今夜もだからどうなの話し。